当院の院長はインビザラインの認定医です
利点欠点メリットデメリットはコインの表裏
- インビザライン(商品名)は、食事のときや歯をみがくときに取りはずせるのは利点メリットでもあり、24時間、矯正力が作用していないのは欠点デメリットであるかもしれません。ここでは、インビザラインの特徴を説明します。
アライナー装置(一般名)は傾斜移動になりやすい
ネットに"抜歯症例には適していない"と書いてあったりしますが、"一般的に抜歯症例に適していない"でしょう。アライナー装置以外のマルチブラケット装置では歯体移動が可能(完璧に歯体移動しようとすると、けっこう治療期間が長くなる)ですが、アライナー装置では傾斜移動になることが多い。傾斜移動とは歯が傾斜しながら動くことで、歯体移動とは歯が傾斜しないで平行移動するように動くことです。犬歯が著しく近心傾斜していて第一小臼歯抜歯が必要な症例ではアライナー装置を使用できたりする。先生によっては、側方歯にワイヤーを付け犬歯を歯体移動した後にアライナー装置を使用する先生もある。
アライナー装置(一般名)には、最初にすべての装置を製作する方法と、月に2,3個づつ製作する方法がある
- 1. 治療前に歯列を印象採得した歯型をもとにして、すべての治療段階のアライナー装置を製作する。インビザライン(商品名)などでは、コンピュータにより治療過程をシュミレーションしインビザラインを製作する。莫大な設備投資が必要である。インビザライン1個がいくらという計算ではなく、インビザラインの数に関係なく治療全体のインビザライン代としてインビザライン社に支払う。
- 2. 歯列を印象採得した歯型をもとにして、歯科技工所にて2, 3個のアライナー装置を製作してもらう。その2,3個のアライナー装置の装着(約1ヶ月)が終われば、再び歯列を印象採得し2,3個のアライナー装置を製作してもらう。これの繰り返し。具体的には、石膏歯型模型上で動かしたい歯を切り取り、石膏歯型模型に少し位置を変えて戻し固定する。これに熱を与えて軟化させた薄いプラスティック板を吸引成型してアライナー装置を製作する。クリニックにとっては、歯列を印象採得し2,3個のアライナー装置を歯科技工所に発注すつたびに経費が発生する。回数が多くなると、インビザラインよりも経費がかさむこともある。
- * インビザライン(上記の1)がオートマ車で、歯科技工所で作ってもらうアライナー装置(上記の2)がマニュアル車でしょうか。オートマ車は市街地や高速道路の走行に適したように作られているでしょう。山道や砂浜を走行するにはマニュアル車のほうが適しているかもしれません。順調にいけばインビザラインによる治療が短期間で良好な治療結果が得られるでしょうが、いったん何か修正しようとすると、インビザラインは融通がきかないことが多い。融通か利かないというよりも、修正が必要な場合には、歯列を印象採得しすべてのインビザラインを作り直す。
インビザライン(商品名)は治療期間のバラツキが大きい
- 1. インビザラインを1日に20時間以上装着する。
- 2. アタッチメントが脱離していなかをチェックする。
- 3. 予定どおりに歯が動いているかどうかをチェックするために、インビザラインと歯の間にスキマがないかどうかを目で確認する。インビザラインがピッタリと適合しているかどうかをチェックするために、指で前歯部や奥歯部のインビザラインを軽く押してみる(上顎では上の方向に、下顎では下の方向に)。予定どおりに歯が動いてなければ、インビザラインは歯列にうまく適合しなくなり、歯が予定どおり動いてくれない。インビザラインが著しく不適合になれば、歯列を印象採得しすべてのインビザラインを作り直す。
食事のときや歯をみがくときにインビザラインを取りはずせる。
治療期間にバラツキが大きい。"患者さまのインビザラインの使用時間によって治療期間が異なります" とネットに書いてあったりしますが、きちんと1日に20時間以上使用していても、治療期間にバラツキが大きいと私は考えている。たとえば、30個のインビザラインを2週間ごとに使用すると60週間(1年2ヶ月)の治療期間ですが、20個使用した時点でインビザラインが適合しなくなればすべてのインビザラインを再製作します。このときに製作するインビザラインの数は10個ではなく、それ以上になることが多い。そうなると、60週間(1年2ヶ月)の治療期間ではなくなる。
患者さまが自分で次のように管理しなければならない。