当院では、スクリューの費用は再診料に含まれています
"インプラント矯正"とは
- a. ミニプレートは、口腔粘膜を剥離し骨面にプレート(骨折したときに骨を固定するプレートのようなもの)をネジで固定し、そのプレートの先端が歯肉から突き出ている。このプレートの先端から歯を押したり引っ張ったりする。成功率は95%ぐらい(?)であるが、侵襲性が高い。
- b. ミニスクリューは、歯肉にネジを埋入し、ネジの頭が歯肉から突き出ている。このネジの頭から歯を押したり引っ張ったりする。ミニスクリューをアンカースクリュー、インプラントアンカー、マイクロインプラントという先生もありますが、ここでは、スクリューという用語に統一して使用しています。治療の途中でスクリューが脱落することもあり、成功率は85%ぐらいだといわれている。私がよく使用しているスクリューの販売会社にリンク
- c. ミニプレートとミニスクリューの中間的なものもある。プレートを骨面にネジで固定するのではなく、歯肉面にプレートをネジで固定する方法もある。これは、ミニスクリューに分類されるでしょう。
- *以前ミニプレートとミニスクリューの間で主導権争いがありましたが、今はミニスクリューが主流で、ミニスクリューが使用しにくい場合だけミニプレートが使用されているようです。
- ・上顎または下顎の大臼歯の後方移動
- ・下顎の大臼歯の前方移動
- ・上顎前歯の圧下(上顎前歯を上に移動)
- ・上顎大臼歯の圧下(上顎大臼歯を上に移動)
- *スクリューを使用する歯の移動のうち90%ぐらいが上記4つの移動のうちのどれかです。
"インプラント矯正"とは、TAD(Temporary Anchorage Divice)を使用した矯正。TADには、ミニプレートとミニスクリューの2種類があります。
"インプラント矯正"という治療方法があるのではなく、通常のマルチブラケット装置の補助としてスクリューが使用されます。
次のような歯の移動が必要な場合にかぎりスクリューを使用します。
歯が喪失したときに埋入するインプラントは半永久的に残しておきますが、矯正用のインプラントは矯正治療が終了すれば撤去します。
インプラント矯正の問題点
スクリュー埋入部の炎症、スクリューの脱落、スクリューの歯根への接触、スクリューの破折などが生じることもありますが、臨床上、大きな問題になることはなく、スクリューの利点のほうがはるかに多い。スクリューは万能ではありませんが、"スクリューと時間があれば、骨の範囲内で、どんな方向にも歯は動かせます" と私の患者さまに説明することもあります。
"インプラント矯正で治療期間短縮" と書いてあるホームページもありますが、私の患者さまには、"スクリューを使用すると治療期間が長くなる傾向にあります" と説明することもあります。